活動まとめ(9か月経過)
カメルーンに来てから9か月が経ちました。
3月の半ばに驟雨が、部屋の中にまで泥水が入ってくるほど激しく降り、11月頃から続いていた長い大乾季に終わりを告げました。
乾季が過ぎても相変わらずエデアは暑いですが、カメルーンに来てから初めてのマンゴーシーズンが到来。自然の恵みを満喫中!
年始からの3か月は、大使館主催行事の日本祭があったり、カメルーン国内の旅行をしたり。
隊員同士で集まる機会が多かったので、一緒にお酒を飲み、くだらない話で盛り上がって、愉快な時間も過ごしました。
慣れない海外の環境で2年も過ごすのはストレスも溜まりやすいので、たまには息抜きをして心身の健康を上手くコントロールすることも大切。
というわけで、この3か月は活動に優先的に取り組めたわけではないですが、いろいろと新しい取り組みを始めたのでまとめてみます。
母子健康手帳
昨年11月の研修以後、母子健康手帳が研修に参加した各診療所や病院に行き渡り、ようやくお母さんたちの手元に届き始めました!
この3か月はそれぞれの病院を訪問して、母子手帳の使用状況のヒアリング。
お母さんたちからは、今まで知らなかった知識が身につく、イラスト付きでわかりやすいなどと好評。
同じく、医療従事者からも使いやすく、仕事が容易になったと好評。
一番の心配だった売上金の回収は、全く問題なく万事快調。みんな疑ってごめん!笑
保健事務所の母子手帳の在庫がなくなった際、首都からの追加在庫の供給がスムーズにいっていないので、そこは要改善。
5月に各医療機関の代表が集まる会議を利用して、半年後評価を実施する予定なので、そこで利点や問題点などを細かく確認します。
配属から約半年間、母子手帳をお母さんたちの手に届けることを目標にして活動に取り組み、やっとそれが実現しました。
病院で母子手帳を手に持つお母さんを見たときは、協力隊としてカメルーンに来られて本当に良かったと実感した瞬間でした!
保健地区全体への普及に向けてはまだまだこれからですが、この流れを継続できるように取り組んでいきます。
啓発活動
啓発活動は、お母さんたちに向けて栄養改善、公衆衛生やマラリア予防に関してなどを継続。
最近は、わかりやすく、面白く、生活に密接して関心を引けるような内容で伝えることを意識。
カメルーンではみんなガブガブジュースを飲むので、他国で活躍中の同期隊員のアイデアを拝借して(めるしーとみー!)、ペットボトルに含まれている砂糖の量を可視化して栄養改善の啓発活動を実施。
身近なテーマだと理解もしてもらいやすく、健康について考える良いきっかけになるのかなと思います。
これからも継続していくので、何かいいアイデアがある方は、ぜひぜひ教えてください!
家庭訪問
2月からは活動に協力してくれる診療所のスタッフと家庭訪問を開始。
その目的は二つ。
一つ目は、フィールド調査。健康に関することだけでなく、人々の暮らしを知ることで地域の課題を発見して、人々のニーズに応えられるようにする。
二つ目は、診療所と近所の人々との関係づくり。日本で近所に「かかりつけ医」という身近なお医者さんがいるように、カメルーンでもそうした仕組みが習慣となるようにしたい。
これは配属されてからすぐに実行したかったことですが、やっと協力者を見つけることができ、これから取り組んでいくという感じです。
実際に家庭訪問をしてみると、いろいろ発見が!
北部や英語圏を含めていろんなところから移住している人が多く、地域に馴染んでいなかったり、フランス語がわからない人がいたり。
水のアクセス、ゴミの処理など病気の原因となる様々な問題も。
診療所との関係で言えば、家のすぐ近くに診療所があってもその存在を知らず、わざわざバイクタクシーに乗って町の中心の大きな病院まで行く。
これは、患者側は交通費の負担増となり、医療側は中心部へのサービスの過剰な集中などの問題になります。
家庭訪問をすると、今まで身近に健康相談をする機会がない人が多く、よく感謝されます。
フィールド調査には地道な取り組みが必要で、発見や成果が出るまでに時間がかかりますが、毎回現場でしか得られない新鮮な発見があってとても楽しいです。
ここで得られたことを人々に還元できるように、いろいろ考えていきます!