Ici et ailleurs カメルーン滞在記🇨🇲

2018年6月から2年間、青年海外協力隊のコミュニティ開発隊員として、母子保健分野でのボランティア活動に従事します。

壁画制作

2月20日と25日の二度にわたって、診療所の壁画を制作しました。

 

この活動のきっかけは、現地での家庭訪問を通して、多くの住民がこの診療所の存在を知らず、都市部の病院を利用していることが分かったからです。

 

一部の病院に過度に人が集まれば、病院も患者さんにも負担がかかり、十分な医療サービスが提供できなくなります。

 

地域の診療所でも基本的な医療サービスは都市部と遜色はありません。また、近くに気軽に訪問できる診療所があるのは大切なことです。

 

住民に親しみや安心感のある診療所を作り、診療所の認知度を向上させたいと考え、今回の壁画制作を決めました。

 

今回の活動先は、Mont charité診療所。看護師のJosephと助産師のAdéleの二人が働いています。

 

診療所は幹線道路の近くにありますが、細い路地の見つけにくい場所に位置しています。
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初回は、下塗りを実施。事前にお願いしたとおりに壁を掃除してくれていて、準備万端です。

 

まず下塗り用のペンキの準備。ペンキを混ぜ合わせ、事前に決めていた下塗り用のクリーム色を作ります。

準備が整った後、早速下塗り開始。壁の正面をローラーで塗っていきます。手が空いているときは、Josephも参加。正面を塗り終えた後は、側面を塗ります。その後、二度塗り。作業はスムーズに進み、無事に終えることができました。

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次は、いよいよ壁画のデザイン。

 

一つ目のデザインは、診療所の名前。この診療所に至る道の一つが細いT字路になっていて、T字路の端から突き当たりにある診療所が分かるようにしたいという、二人の希望からデザインを決定。チョークで下書きをし、その後ペンキを塗りました。

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二つ目のデザインは、手形ツリー。木の幹から枝の部分だけを描き、葉の部分には人の手形を押します。手形部分の制作に、住民にも参加してもらい、診療所への親しみを持ってもらいたくてこのデザインに決定しました。住民も手形スタンプに協力してくれて、診療所の二人、僕を含めて、みんなでデザインを仕上げることができました。

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三つ目のデザインは、妊婦。Adéleは助産師なので、もっと多くの妊婦さんやお母さんたちに訪問してほしいという願いでデザインを決定。事前に打ち合わせていた絵柄を描きました。

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四つ目のデザインは、家族。ここが診療所だとわかるように、健康をイメージして、家族四人をハートで囲んだデザインを描きました。

 

五つ目のデザインは、山と虹。診療所名に由来して、Mont(意味:山)の部分には山を描き、Charité(意味:慈愛、施し)の部分には虹を描きました。

 

完成した壁画を、診療所の二人も、通りがかる人たちも褒めてくれました。今後多くの人たちの診療所の利用に繋がってほしいと思います。

 

 

最後はカメルーン流に、バーでビールで乾杯。

 

一生懸命ペンキを塗って、美味しいビールが飲めて、最高な一日。

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