Ici et ailleurs カメルーン滞在記🇨🇲

2018年6月から2年間、青年海外協力隊のコミュニティ開発隊員として、母子保健分野でのボランティア活動に従事します。

活動終了(24か月経過)

6月24日にオンライン最終報告会を終え、6月26日をもって協力隊の活動を終えました。

 

以下に活動のまとめを書きます。

 

まず、現地調査&家庭訪問では、調査マップの作成と約75世帯の家庭訪問を行いました。

家庭訪問は、活動への協力者を探すことから始め、6か月以降から開始。

人びとの暮らしぶりだけでなく、治安情勢が悪い地域から移ってきた人、公用語(フランス語)を話せない人など、任地の今まで知らなかった側面を知り、活動だけに留まらず多くのことを感じたり学んだりしました。

 

次に、母子健康手帳の普及活動では、2019年1月から2020年6月までにエデア保健地区で2,750部を配布しました。

母子手帳の普及は活動の柱で、普及が進むためには配属先や各医療機関の理解や協力が必要でしたが、みんなが本当によく協力してくれたおかげでここまで配布することができました。

 

そして、医療サービスの改善では、地域の診療所の壁画制作を行い、病院の受診者数が前月比で10〜15人増加しました。

なんとか帰国前までに制作ができ、診療所の人たちが喜んでくれて、完成後にみんなで飲んだビールは最高に美味しかったです。

 

最後に、啓発活動では、母子を対象にした病院での啓発活動を約56回実施し、学校での国際デーの啓発活動(手洗い、エイズ)は、小学校3校7グループと中高等学校2校で実施しました。

カメルーンの子供たちに何かを残せたらという思いで活動し、少しでも彼らの役に立つものを残せていればうれしいです。

 

こうしてそれぞれの活動の結果を数値にすると、もっとできたと思う部分はありますが、どの活動も人びとの協力なしには実現できませんでした。

見ず知らずの国からやってきた外国人を受け入れて、これらの活動に協力してくれたからこそ実現できたことだと思うので、現地の人たちには本当に感謝したいです。

 

 

最後の3か月は日本に帰国していましたが、現地の人たちとは連絡をとって近況を報告したりしていました。

そして、この期間で一番うれしかったことは、僕の帰国後も母子手帳の普及活動が継続されていたことです。

 

隊員にとって一番大きな願いは、現地で伝えた知識や技術が、ボランティア帰国後も人びとによって活用されることです。

 

しかし、ボランティアが支援している環境の中で現地の人に自立を促すことは、とても難しいことで、そのやり方に答えはありません。

それは何代ものボランティアを通じて、知識や技術に加えて、精神的な面で現地の人びとの自立につながる働きかけを行うことで培われるものだと思います。

 

任期途中での帰国となり、一番の心配は母子手帳の普及が止まってしまうことでしたが、配属先が継続して普及に取り組んでいることを知り、とてもうれしく思いました。

 

現地の人たちが自分たちの手で活動に取り組んでいることは、小さいながらもカメルーンの発展における希望だと思います。

 

この先、このコロナ禍でどれだけボランティアの不在期間が続くか分かりませんが、引き続き現地の人たちと連絡をとり、実務面でできることはサポートしていきます。

 

 

母子の健康改善を目的にカメルーンで2年間の活動を行いました。うまくいったこともいかなかったこともあり、また実際に母子の健康改善にどれだけ役立ったかはわかりません。

けれども、少なくともこの2年間はカメルーンの人たちのために一生懸命に活動に取り組みました。

自分の活動がカメルーンの人びとを少しでも励ますものであってほしいと思います。

 

 

いつか必ずカメルーンを再訪したいと思っているので、将来カメルーンがどのように発展しているか今から楽しみです。

今後のカメルーンの発展と、人びとの暮らしが豊かになることを心から願っています!