Ici et ailleurs カメルーン滞在記🇨🇲

2018年6月から2年間、青年海外協力隊のコミュニティ開発隊員として、母子保健分野でのボランティア活動に従事します。

一時帰国

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響で、4月の初めに一時帰国しました。

 

派遣国によっては医療体制が整っていないところもあり、協力隊員の感染防止や安全のため、世界中に派遣されている全隊員に一時帰国の指示が出ました。

 

カメルーンでは3月の初め頃に、初の感染者が確認されました。ヨーロッパを中心に感染が拡大しているときで、今後アフリカでも感染が広がるかなと心配しつつも、まだ現時点ではそれほど深刻な状況ではないと感じていました。

 

しかし、3月の中旬から状況が急変。

カメルーンの感染者は3月15日に4例目を確認した状況でしたが、3月17日の夜に政府が新型コロナウイルス対策の13の措置を発表し、陸海空の国境閉鎖、全ての学校・教育機関の閉鎖、18時以降のバー・レストラン等の閉鎖、都市間の移動規制などが出されました。

 

3月17日の朝にJICA協力隊事務局が全隊員の一時帰国を検討していることから帰国の準備をするようにとボランティア調整員から指示があったところだったので、この夜の国境閉鎖の発表によって先行きが見通せない状況となりました。

 

帰国準備の指示の翌々日には首都に退避し、集団生活での感染発生を避けるためにホテルに滞在しながら、帰国が決まったらすぐに対応できるように待機をしていました。

 

国内の状況悪化に備えて備蓄品を準備したり、フライト予定の飛行機がキャンセルになったり、先が見通せない大変な状況の中、カメルーンのJICA事務所長が隊員の帰国のために尽力してくださり、またボランティア調整員や健康管理員の方々には隊員をサポートしていただき、さらに隊員同士も協力して、3月31日になんとかカメルーンを出国することができました。

隊員全員が無事に帰国できて、本当に良かったと思います。

 

帰国後は2週間ホテルで隔離期間を過ごし、その後実家に帰りました。

 

 

こうして一時帰国として帰国したけれど、本来の任期は6月末までで、新型コロナの流行が早く収束しないことは予想できたので、もう任地には戻れない覚悟でカメルーンを離れました。

 

活動に関しては、最後の3か月はフォローアップや評価、業務の引き継ぎなど活動のまとめを行う予定で、やり残したことに対する後悔はそれ程大きくはなかったですが、それよりも仲良くなりお世話になった現地の人たちにきちんと挨拶もできずに去るのは心苦しい思いでした。

 

それでも途上国で活動するということは、今回のコロナウイルスのように世界中で感染症が広がるケースは一生に一度か二度あるかないかだとしても、政情不安や治安悪化で急に帰らなければいけないことは起こりうるので、これもまた一つの経験になりました。

 

今回は現地の友人たちとちゃんとしたお別れができなかったけれど、いつか必ずカメルーンに戻って彼らと再会し、また挨拶を交わして一緒にビールを飲みたいなと思います。

 

 

実家に戻ってからは、家の細々したことをしたり、本を読んだり映画を観たり、ゆっくり元気に過ごしています。

また、カメルーンの人たちとは連絡を取り合い、近況を聞いたり、活動のことを話したりしています。

 

今週末の6月26日で任期満了となるため、今週は報告書の提出や最終報告会での発表があります。

 

 

最後に活動のまとめや2年間の振り返りなどをこのブログに書いて終わりたいと思っているので、もう少しお付き合いをお願いします!