Ici et ailleurs カメルーン滞在記🇨🇲

2018年6月から2年間、青年海外協力隊のコミュニティ開発隊員として、母子保健分野でのボランティア活動に従事します。

母子健康手帳研修

11月26日(月)に配属先で母子健康手帳研修を実施しました!

 

エデア保健地区では、母子の健康改善を目的として、保健省家族保健局の指導の下、母子手帳の普及を目指しています。

 

今回の研修は、その活動の第一段階として、医療従事者向けに母子手帳の役割や使用方法の説明を行うもの。

 f:id:yusukenochi:20190103193453j:plain

 

研修の参加者は、医療機関からの代表者が25名、保健事務所の職員が9名、保健省からの講師2名と、JICAボランティア2名の計38名。

 

研修の目的は次の四つ。

-母子手帳の意義や重要さを学ぶこと

-母子手帳の活用方法を学ぶこと

-母子手帳の記録方法を習得すること

-母子手帳の在庫管理方法を理解すること

 

8時半から受付開始。もちろんこの時間に人が来ないのは想定内。

開始予定の9時に3分の1くらい集まる。配属先長が怒ってみんなに電話。徐々に人が集まってくる。みんな思ったより早く集まって、研修は9時半過ぎに開始。30分遅れはカメルーン基準ではかなり上出来。笑

 

受付時に交通費を渡していたら、事務所の同僚に「なんでこんなに早くお金を渡しちゃうの」と言われる。「どうして?」と聞くと、「みんなお金もらったら帰っちゃうよ」。。それは困る。笑 研修終了後に渡すことに変更。

 

最初に配属先長が挨拶をして、その後、各自の自己紹介。

 

研修が始まり、最初のパートは、カメルーン母子手帳を採用した背景についての説明。

2010年にカメルーンに初めて母子手帳が紹介され、一部のパイロット病院において使用。その後、2015年にカメルーンの首都ヤウンデで行われた第9回母子手帳の国際会議を契機に、保健省が母子健康手帳を母親と5歳までの子どものフォローアップツールとして国内全体に普及させたいという目的から、普及プロジェクトが本格的にスタート。

現在の母子手帳は第3版。特徴は、英語と仏語のバイリンガル仕様になっていることで、その他にもイラストを多用したり、国の保健政策に合わせた予防接種や検診の記入欄などが設けられたりしています。

 

続いてのパートは、母子手帳の母親のセクション。母子手帳を参照しながら、個人情報の記載方法、妊娠中の体調管理、危険なサインの見分け方、出産後の健康管理の方法など多岐にわたって検討。妊婦さんが水浴びをしているイラストでは、お腹が出て屈めない妊婦さんのことを考え、水の入ったバケツを台座の上に置くなど細部にこだわった工夫が施されています。

 f:id:yusukenochi:20190103193820j:plain

 

そして、子どものセクション。病院で新生児が危険な状態になったときどのように対処するのか、専門的な知識を交え、実践的な講義。また、母親のセクションと同じく、母子手帳を参照しながら、乳幼児の健康管理の方法や個人情報やワクチン接種の記載方法、危険なサインの見分け方はもちろん、身長や体重の計測方法まで細かく検討。

 

最後に母子手帳の価格や料金の回収方法について説明を行い、研修は閉会。

 

 

参加者みんなが非常に熱心に話に耳を傾けてくれて、とても良い雰囲気の中で研修を行うことができました。

講師2人のユーモアを交えた話しぶりも、みんなをリラックスさせ、飽きさせずに話に集中させてくれました。

 

1か月前から研修の準備を始めて、会場準備だったり、フランス語での書類作成だったり、慣れないことも多かったけど、楽しんで準備を進めることができました。

これも全て配属先長や同僚が準備の段階から協力して、手助けしてくれたおかげです。配属先長と同僚が「会場準備をしよう」と、休みの日にも関わらず研修開催前の土曜日に準備を手伝ってくれたことは本当に嬉しかった。職場の人たちには本当に恵まれています。

 

その後、在庫管理やお金の回収方法をきちんと確立してから母子手帳を配布したいと伝えたつもりが、研修の翌週には早速各医療機関に配布開始。

 

これからが大変だと思うけど、がんばっていこう。

 

母子健康手帳がきちんとお母さんたちの手元に届き、母子の健康改善に活かされて初めて活動を評価できると思うので、それが実現できるようにまだまだ精進していきたいです!

f:id:yusukenochi:20190103194031j:plain

 

f:id:yusukenochi:20190103194102j:plain